2009年12月17日

治水構造物・事業の主要例

治水対策は構造物の建設(治水容量の増大)のみならず、被害ポテンシャルの軽減も不可欠である。以下、治水対策として実施される主な構造物・事業を概観するが、以下に示すものだけが治水対策の全てでないことに注意しておく必要がある。

河川改修
河川改修は広い意味範囲を持つ用語である。堤防の建設などのほか、河床に堆積した土砂を除去することや河道の拡張も河川改修に含まれる。河川改修は必ず下流から上流に向かって実施される。上流部の流下能力が下流部のそれを上回ると、河川全域で洪水が発生する危険性が増すからである。
ダム
ダムは、洪水調節を行う上で非常に効果的な構造物である。ダムに貯水しうる流量(容量)は大きいので、多量の洪水調節量を負担させることができる。建設にかかる経済的・時間的コストがかなり大きいこと、ダム下流の水量が低下すること、自然環境へ与える影響が小さくないこと、などの問題点も抱えている。
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堤防
河川の流水が人間の生活・活動範囲へ流出するのを最前線で防御しているのが堤防である。堤防も、洪水流による越水や洗掘で破壊されたり、堤防地下を流れる浸透流によって漏水破壊されることがしばしばある。堤防の破壊を防ぐため、堤防護岸・裏法面の補強のほか、水制を設けて洪水流による堤防浸食を防止したり、大河川では数百メートルの幅を持ち洪水時にも破堤することのない高規格堤防(スーパー堤防)を築くなどの方策がとられている。
放水路
既存の河道では、氾濫を起こさずに洪水流を流下させることが困難・不可能な場合、放水路が設置されることとなる。放水路は洪水流のバイパスと呼ぶべきもので、一般的には、広い河床を持つ直線的な流路として建設される。

2009年12月01日

最近の遺伝子学的なアプローチと民族文化

最近の遺伝子学的なアプローチと民族文化での比較から、起源を中華人民共和国雲南省の長江の上中流域に住んでいた百越人の一部の文化、長江文明を起源とする説が最近、有力な説となりつつある。

周時代以前、長江流域に住んでいた百越人(DNA Y染色体FR-2b[要出典])が、北方からミャオ族などの侵入を受け、次第に圧迫、排斥されて一部は南下してベトナムやビルマ、タイとの国境付近に避難し、その他は東に避難して琉球や朝鮮半島や日本に渡って稲作を伝えたが、それと並行して導入されたという仮説である。

実際にDNA Y染色体FR-2bの分布は、調査されたところによれば、現在は中国には殆ど見られないのに、琉球、朝鮮半島、日本、ベトナムの順で、かなりの分布割合で見られる。(ラオス、ビルマ、タイでは調査が済んでいないので不明。)

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この仮説自体はDNA Y染色体FR-2bの分布によって証明されるが、その前提となる「百越人(DNA Y染色体FR-2b)」が長江のどの地域に住んでいたのかについては明らかではない。もとより「百越」とは多くの少数民族を含むことも意味するから、その範囲はかなり広いとされている。

また、遺伝子調査によって日本の稲(ジャポニカ)の原産地が中華人民共和国の雲南省であることが明らかになった。

2009年11月27日

対艦ミサイル

対艦ミサイルは遠距離の敵艦を攻撃出来るが、発射時に自分の位置が暴露するので余り使用されない。

対潜ミサイル
パッシブソナーで、CZ第一収束帯で補足した敵潜水艦を攻撃するために対潜ミサイルを装備するようになった。目標へ正確に誘導するのが難しいので、核弾頭を装備するのが普通だった。やがて、潜水艦の静粛化や時代の流れで核兵器の使用が難しくなると装備されなくなった。

対空ミサイル
なお、航空機に対しては下手に戦うより潜航して身を隠したほうが安全なため、普通は対空攻撃用の兵装は装備していないことが多い(イギリスやロシアでは潜水艦発射型対空ミサイルも開発されているが高価なためほとんど普及していない)。ただし一部にはヘリコプターなど低速の航空機に対処するために携行式の対空ミサイルを搭載した潜水艦も存在する。

射撃管制装置
魚雷は比較的遅いため、目標への照準が不備な場合は魚雷の音響シーカーの探知範囲外に逃げられてしまう。方位だけでなく距離と深度と目標の進行方向と進行速度の評定が重要である。
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射撃管制には複雑な計算を必要とし、複数のソナーを使いこなす為に射撃管制装置には高度なコンピュータ・ソフトウェアとデーターベースを必要とする。射撃指揮装置のソフトウェアとデーターベースは経験の長い米露両国が優れていると言われている。ロシアは自国のディーゼル潜水艦の射撃管制装置を低価格で共産諸国や冷戦後は購入するあらゆる国に輸出している。米国はディーゼル潜を作っていないので西側諸国は射撃管制装置を自製や輸入をしている。

通信
海中深くを潜行する潜水艦は、陸上の兵器のように通常の電波による通信が困難であるため、通信設備に軍事予算を掛けられる国では、超長波などを利用した通信によって本国との連絡を保っている。

2009年11月13日

大和国の松永久秀は

大和国の松永久秀は信長を裏切り挙兵する。信長は、織田信忠を総大将とした大軍を信貴山城に派遣し、10月に久秀を討ち取った(信貴山城の戦い)。久秀を討った10月、信長に抵抗していた丹波国・亀山城の内藤定政が病死する。織田軍はこの機を逃さず、亀山城、籾井城、笹山城などの丹波国の諸城を攻略した。天正6年(1578年)3月13日には上杉謙信が急死。謙信には実子がなく、後継者を定めることなく急死したため、養子の上杉景勝と上杉景虎が後継ぎ争いを始めた(御館の乱)。この間、織田軍は上杉領の能登国、加賀国を攻略する。かくして謙信の死を契機に、またも信長包囲網は崩壊した。

上杉謙信の死後、お家騒動を経て上杉氏の家督を継いだ上杉景勝に対しては柴田勝家、前田利家、佐々成政らを、武田勝頼に対しては嫡男・信忠、河尻秀隆、森長可らを、波多野秀治に対しては明智光秀、細川藤孝らを(黒井城の戦い)、毛利輝元に対しては羽柴秀吉を、石山本願寺に対しては佐久間信盛を配備した。

織田軍は謙信の死後、上杉氏との戦いを優位に進め、能登国・加賀国を奪い、越中国にも侵攻する勢いを見せた。
千絵の日記
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天正6年(1578年)3月、播磨国の別所長治の謀反(三木合戦)が起こり、また、毛利軍は激しく抵抗し、同年7月、上月城は毛利軍の手に落ちて山中鹿之介ら尼子氏再興軍という味方を失う(上月城の戦い)。10月には摂津国の荒木村重が有岡城に籠って信長から離反し(有岡城の戦い)、本願寺と手を結んで信長に抵抗する。一方、村重の与力であり東摂津を領する中川清秀、高山右近は信長に降伏した。

同年11月6日、信長は九鬼嘉隆の考案した鉄甲船を採用、6隻を建造し毛利水軍を撃破(第二次木津川口の戦い)。これにより石山本願寺と荒木村重は毛利軍の援助を受けられず孤立し、この頃から織田軍は優位に立つ。

2009年11月02日

岩石は基本的には

岩石は基本的には火成岩として生まれる。堆積岩は既存の岩石が地表で浸食、風化したものが再び固まったものである。変成岩は既存の岩石が変成作用を受けて生まれる。なお、より強い高熱にさらされ、完全に溶けた場合、冷えれば火成岩となる。このように、長い時間の間に岩石やそれを構成する物質は互いに移り変わると考えられる。

地球を含む地球型惑星の外側、月や小惑星は岩石からなっている。太陽系外縁天体などは氷と岩石からできていると考えられる。
葵のお仕事
永遠の旅の中
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九月の空
交差点
咲良のスポーツイベント
七夕のお願い
初めて望遠鏡

地球最古の岩石は、カナダ北西部で発見された40億3000万年前のものが最古とみられてきたが、同じカナダの東部で2億5000万年さかのぼる42億8000万年前ものが発見された。地球が誕生したのは約46億年前とされるが、発見された岩石は冷えて形成されたばかりの地殻の可能性があり、地殻が形成された時期に関する学説にも影響する発見とされる。

日本列島最古の岩石は岐阜県の飛騨山脈にある地質時代でいうとオルドビス紀(4.9億?4.4億年前)の地層のものとされてきたが、カンブリア紀(5.4億?4.9億年前)という一つ前の時代に属する約5億610万年前に形成された火成岩「日立変成岩」が茨城県日立市北部の山地で発見された。

2009年10月23日

悪徳商法

悪徳商法(あくとくしょうほう)は、悪質な者が不当な利益を得るような、社会通念上問題のある商売方法であって、例えばマルチ(まがい)商法による販売などが代表的である。多くの場合、被害者は消費者であるが、企業(ことに中小零細企業)や個人事業者のこともある。また、問題商法(もんだいしょうほう)または悪質商法(あくしつしょうほう)とも言う。

なお、警察、消費者センターなどでは問題商法または悪質商法ということが多く、ほとんど悪徳商法とは言わない。マスコミや一般の人は、悪徳商法ということが多い。近年20歳で成人を迎えて間もない人たちをターゲットにする悪徳商法が増加している。法律的には成人とみなされても、彼らには社会的な経験や知識が少なく、そこにつけこんだものである。
35歳の微笑み
アニメの魅力
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えんぴつの恋
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セカンド生活総合ポイント
ツンツンドリ
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ファンキーモンキー
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みつばくんの日記
ユッキーからだをサポート
わらび君
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気ままにメッセージ
恭江のブログ
月桂樹
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志麻の日記
十六夜
硝子の少年
神々が舞い降りる
聖也の心機一転
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冬のお天気
農家のおばさん
舞ちゃん負けるが勝ち
未来飛行
友達の輪
里菜のビジネス効果
腕時計
あいてぃーめでぃあ参上
あめトリオ
いちご仮面
えん魔くん
おばさんの攻撃
かぐや姫

意思の合致がないのに、一方的に契約の成立を主張するもの。
勧誘目的を隠して、接近してきたり、誘い出したりするもの。 - 当選商法など。
申し込みをしてないのに、商品などを一方的に送り付けるもの。
水道局・消防署・電力会社・NTTなどの官公庁や公共企業の職員を騙ったり、暗示して、接近してくるもの。
虚偽・誇大な広告など。
効果や結果などが断定できないのに、断定調で広告や勧誘をするもの。 - 「最低でも2kgは痩せます」「○○株は必ず上がります」など。
金融商品などリスクを伴う商品やサービスなどについて、期待できる利益ばかりを強調して、予測されうる不利益について説明を十分に行わないもの。

2009年06月22日

SF界の常識として浸透した結果ロボットや

三原則がSF界の常識として浸透した結果、ロボットやコンピュータが安易に人間に叛乱・支配を行う内容の作品はほぼ絶滅した。しかしながら、三原則の枠内でそうした状況を成立させる方便として、ロボットが下記の様な判断を下したとする設定がしばしば用いられる様になった。

人類自身がロボットに支配される事・滅亡する事を望んでいる。
過ちを犯さないロボットに支配される事こそが、人類にとって最も安全な状態である。
優秀種であるロボットこそが、劣等種ホモ・サピエンスよりも優先されるべき『人間』である。
アシモフ自身の作品にもこうした状況が登場する。『災厄のとき』では、自身の破壊こそが人類全体の危機に繋がると判断した「マシン」が、自身を護る為に一部の人間に必要最小限の危害を加えており、同時にマシン自身が考える所の「人類にとってもっとも幸福な社会形態」に、人類自身の意志を無視して導こうとしている事が示唆されている。また『心にかけられたる者』では、三原則における「人間」の定義の問題を与えられたロボットが、最終的に彼らロボットこそが三原則で優先されるべき「人間」であるとの決断を下している。

第零法則においても、人間はその成立の経緯において関与するどころかその存在すら知らされておらず、またその対象となるべき『人類』の定義についても、ジスカルドが「地球人かスペーサーかを選ぶのみでなく、より望ましい人種を創り出してそれを護るべき」といった発言をしている。その後もダニールが銀河帝国首相を務めるなど、第零法則に従うロボットは人類に対して支配的な役割を担う事となる。

人間とロボットという主従関係で書かれているが

安全(人間にとって危険でない存在)
便利(人間の意志を反映させやすい存在)
長持ち(少々手荒に扱ったくらいでは壊れない)
という、家電製品に代表される道具一般にもあてはまる法則であることが、日米のファンらによって指摘されている。また、人間の道徳律にも当てはまると、アシモフ自身が作中で述べている。

実際のロボットにこの三原則を実装できるかという問題についてはフレーム問題という大きな障害がつきまとう。ロボットは、どんな行動が人間に危害を加える可能性があるかを判断するために周囲の状況とその帰結をすべて予測しなくてはならない。そのためには、人工知能の搭載すべき知識ベースと思考の範囲が際限なく大きくなってしまうのである。
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たとえば、火災に巻き込まれた人間を発見した際に「自分は引火性の燃料を使用している」「火災現場は高温」「高温下では引火性燃料は爆発することがある」「付近で爆発が起きると人間は負傷することがある」という知識をもとに、自分は直接助けに行かず応援を呼ぶ、という判断を下す必要がある。
本来、三原則はロボットが人間を殺害したり叛乱を起こしたりする事態を避けるために設定されたものだが、皮肉にも現在では、戦場での人的損失を防ぐ目的で、人間の兵士に代わって偵察や殺戮を行うロボットが現実のものとなりつつある(軍事用ロボット)。すでに無人航空機(UAV)には武装タイプも出現しており、敵兵士を殺害した実例もある(もちろんこの場合はあくまで人間の操作員が発射指示を出した結果であるが、広義に解釈すれば「第一条に反する命令に従った」ことになるし、いずれは自動的に「敵」を識別して攻撃を加える様な機能を持つ可能性もある)。
その一方で、多くの現実のロボット工学者が、三原則に則したロボットの実現を研究の指針とし、第一条を理由に研究の軍事転用を拒むなど、三原則を倫理上の拠り所としているのもまた事実である。
このように、現実にロボットに三原則を実装すべきかどうかも含めて、結局はロボットを製造し使役する人間側の問題であり、むしろ人間が遵守すべき「ロボット取り扱いの三原則」が必要なのかも知れない。


2009年06月05日

南部氏(なんぶし)は、陸奥の武家

南部氏(なんぶし)は、陸奥の武家。清和源氏の河内源氏の流れをくむ。

前九年の役では清和源氏の源頼義が現在の盛岡に来歴したが、頼義の子で源義家の弟の源義光の子孫は甲斐源氏と呼ばれ、南部氏、武田氏、小笠原氏、佐竹氏などに分かれた。南部氏は南北朝時代から戦国時代にかけて急速に勢力を伸ばし、はじめは三戸(現在の青森県三戸郡三戸町)に居城を構えていたが、豊臣政権を後ろ盾として九戸政実を鎮圧、九戸城を福岡城(岩手県二戸市) と改め移転した。さらに前田利家らの仲介により豊臣秀吉から閉伊郡、和賀郡、稗貫郡の支配も認められると、本拠地である三戸が領地の北側に大きく偏ることとなった。

源義光の玄孫の源光行は甲斐国南部の河内地方にあたる巨摩郡南部牧(現在の山梨県南巨摩郡南部町)に住み、南部氏を称したという。なお、光行の兄の源長清は巨摩郡小笠原荘に住み、小笠原氏の祖となっている。

平安時代末期の奥州合戦のころ、南部氏の初代当主である南部光行が奥州糠部(現在の青森県から岩手県にかけての地域)の地に土着したという。光行の移住は確証に乏しいが鎌倉後期には奥州における南部氏の活動が見られ、この時代から土着していた痕跡とされるものが三八・上北地方の習俗として残っている。旧正月12日に三八・上北地方で行われるえんぶりがそれである。

『奥南旧指録』によれば、承久元年(1219年)の暮れに南部光行が家族と家臣を連れて由比ヶ浜から出航し、糠部に至ったという。

また『吾妻鏡』によれば、南部光行が糠部に下向した最初の正月、大晦日を前にして正月の準備が全く揃わない事態となり、困った家臣が光行に相談したところ、光行の「ならば南部の正月は12日だ」との鶴の一声で、以後南部氏の正月は12日となり、南部氏においては領民共々正月は12日に祝うようになったとされ、世間においては「南部氏の私改め」と評判を呼び、それが正月の伝統行事とされたえんぶりへと継承された。このエピソードは当時の南部氏が、後の南部氏と違い、如何に弱小で困窮していたかを知る上でも貴重なエピソードでもある。
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南北朝時代になると、奥州鎮撫を目的とした義良親王(後の後村上天皇)を奉じた北畠顕家に従い、伊達行朝と共に南部氏も奥羽に下向する。

また、日蓮宗関係の史料によれば引き続き甲斐の河内地方に居住し続けている複数系統の南部一族はおり、南北朝期には南朝方と北朝方に分かれて争い、北朝方に属した一族はその後勢力を失い、南朝方に属した南部氏も南北朝合一に際して奥州へ移住し、河内地方には武田一族の穴山氏が入部したと考えられている。

陸奥へ移住すると陸奥北部最大の勢力を持つ一族に発展した。しかし、一族内の実力者の統制がうまくいかず、そのために内紛が頻発し、一時、衰退した。

2009年05月02日

ビオトープ

ビオトープ(Biotop、ドイツ語)は、バイオトープ(biotope、英語)とも表記し、生物群集の生息空間を示す言葉である。日本語でもカタカナのまま用いられるが、あえて訳す場合は生物空間、もしくは生物生息空間とされる。語源はギリシア語からの造語で、「bio(いのち)+topos(場所)」である。

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ビオトープとは生物の住息環境を意味する生物学の用語であるが、前述の通りドイツで生まれた概念であり、ドイツ連邦自然保護局ではビオトープを有機的に結びついた生物群。すなわち生物社会(一定の組み合わせの種によって構成される生物群集)の生息空間と位置づけている。別の表現をするならば「周辺地域から明確に区分できる性質を持った生息環境の地理的最小単位」であり、生態系とはこの点で区別される。つまり、ビオトープ(環境)とその中で生息する生物群集(中身)によって、生態系は構成されていると言うこともできる。日本においても自治体が行う事業に「ビオトープ」という語を用いる場合にはこういった発想が一般に援用されている。

日本においては、家庭内で構築する「ビオトープ」を指す用法も多く見られる。この場合のビオトープは、植物や小魚から生まれる老廃物などの物質循環をおおよそその飼育環境内で成立させる事を目的とすることからつけられた名称である。例えば睡蓮を鉢で育てる場合にそれに伴う水の汚れをメダカ等小魚を共生させる事で防ぎ、小魚の食べ残しや死骸などをヤマトヌマエビ・ミナミヌマエビ等を住まわせる事で処理するといった環境である。構築の容易さから水をためた容器に植物や魚類などを配した飼育環境をよぶことが多い。

これがさらに転じて、庭に水草栽培セットを持ち出すものをビオトープという例が出てきた。園芸店などには、ビオトープセットと称して単なる水草栽培を意味する場合もあり、必ずしも物質循環や生態系の安定性を意図しないものも見られる。

2009年04月17日

春秋穀梁伝

春秋穀梁傳(しゅんじゅうこくりょうでん)は、『春秋公羊伝』『春秋左氏伝』と並ぶ春秋三伝の一つ。正確には経書ではないが、準経書扱いされる書物。十三経の一つであるが、五経には入らない。経学の重要書物。

伝承に依ると、『穀梁伝』は『公羊伝』と同じく孔子の弟子子夏から穀梁子(名は赤とも云われるが複数あり、定まっていない)に伝わったとされているが、その伝承は『公羊伝』以上に無理があり、少なくとも前漢宣帝期には現在の形に纏められていることが解っているが、それ以前の経緯は明らかとなっていない。

『公羊伝』と同じく、『穀梁伝』にも幾人もの経師が存在し、何等かの伝承が存在したことは事実であるとされている。しかし『穀梁伝』は明らかに『公羊伝』の影響を受けて成立したと思われる点が存在するため、現行本『穀梁伝』の姿になるのは、少なくとも『公羊伝』成立の後であると言われている。

他に『穀梁伝』の成立に付いては戦国時代の中山国に置く説(平勢隆郎)、宣帝期に置く説(岩本憲司)などがあるが、いずれも通説になるには至っていない。

学脈 [編集]

学問の授受 [編集]
『穀梁伝』の授受が明白となるのは、前漢の宣帝前後からである。これは宣帝が『穀梁伝』に好意的であることから始まったものである。これ以前、『穀梁伝』は前漢の始めにいたとされる江公以来、細々と継承されるのみであった。しかし宣帝はその『穀梁伝』に対する執着から、時の伝承者蔡千秋に命じて、郎官十人に『穀梁伝』を伝授させ、『穀梁伝』の盛行を図った。これと前後して劉向などの著名な学者も『穀梁伝』を修めた。こうした後、宣帝は公羊学と穀梁学との異同と優劣を定めるべく、石渠閣(図書館のこと)にて学者に議論させた。そこでは公羊学と穀梁学の優劣が多くの学者によって戦わされたが、宣帝の趣向も影響して、穀梁学が勝利を収めた。しかしこれが『穀梁伝』の最盛期で、以後は書物こそ失われなかったものの、衰微の一途をたどり、南北朝の時代には書物のみ存在し、伝の思想を伝える師は絶えていなかったと言われている。

注釈書と批判書 [編集]
『穀梁伝』の注釈者は『公羊伝』『左氏伝』ほど多くはなく、『穀梁伝』全てに渉って解釈した注釈書となると、その数は限られている。

注釈書の中で最も基本となるのは、晉の范寧(范甯ともいう)等の『春秋穀梁伝集解』である。これは劉向など漢代以来の注釈を参照し、范寧がその一族とともに造り上げた注釈書であるばかりでなく、現存する『穀梁伝』の注釈書では最も古いものである。『左氏伝』に対する杜預の注釈書たる『春秋経伝集解』、『公羊伝』に対する何休の注釈書たる『春秋経伝解詁』と並び、三伝の注釈書の中では最高権威に属する。ただし杜預や何休が、自己の奉ずる『左氏伝』『公羊伝』を春秋経に対する唯一の解釈書と見做し、他の二伝の排斥を前提としていたことに比べると、范寧の注釈態度は軟化している。即ち范寧は、春秋の代表的注釈書である『穀梁伝』に、感心する程の注釈書のないことを憂えて自らその作業を行ったというに止まり、『穀梁伝』に対する信奉から注釈を行ったのではない。その為に注釈書の中では『穀梁伝』の誤りを暗々裡に認めるところが散見される。

范寧の『穀梁伝集解』が出て以後、穀梁伝研究は左程進展しないばかりか、辛うじてテキストの保存が可能なだけで、その解釈を伝えるものは絶えていなくなっていた。それでも唐王朝による中国統一と、それにともなく南北経学の統一によって『五経正義』が成立すると、その選定者の一人楊士勛は、改めて范寧等の『集解』に疏(注釈を注釈したもの)を作り、ここに穀梁伝の古注は完成した。十三経注疏の中に入れられる『穀梁伝注疏』は、范寧と楊士勛の注釈を指すことになった。

中唐以後の経学は、『五経正義』を基礎とした漢代以来の注釈研究ではなく、直接経文の研究を志すものとなった。特に春秋学では夥しい研究が生み出された。しかしそこでは春秋学の経文研究が行われ、経文の注釈書たる穀梁伝そのものの研究は却って低調であった。その中にあって、中唐の啖助・趙匡・陸淳らの『春秋集伝辨疑』、北宋の劉敞による『春秋権衡』、南宋の葉夢得の『春秋讞』(穀梁伝讞)、元朝の程端学の『春秋三伝辨疑』は、何れも卓越した穀梁伝研究(批判)を展開した。また孫覚の『春秋経解』は穀梁伝を貴んだものであり、その他の宋人の注釈にも穀梁伝に影響を受けたものが多い。しかしこれは穀梁伝の研究を意味するものではなく、穀梁伝の諸学説を自己の春秋研究に取り入れたという意味に止まるものであった。

清朝に至り、漢学(漢代の経学)の復興が叫ばれ、従前の宋代的経学が否定された。そのため、従来低調であった漢代経学の見直しが計られ、『正義』以前の注釈に注目が集まった。その中で『穀梁伝』も幾ばくかの注目を受けることにはなったが、清朝初期から中頃に隆盛した『左氏伝』、中頃から末期に公羊学派の基本典籍として重視された『公羊伝』に比べ、その注目の度合いは相当低いものであった。清朝の学者として必ずしも著名とは言い難い鍾文蒸の『春秋穀梁経伝補注』が、清代『穀梁伝』研究の代表と見做されている。なお清末の廖平が著した『穀梁春秋経伝古義疏』も有名であり、広い意味での清人十三経注疏の一つに数えられている。

なお日本に於いては、林羅山の訓点本が存在する他、岩本憲司氏による『穀梁伝』と范寧注との翻訳書『春秋穀梁伝范甯集解』(汲古書院,1988年)が出版された。

思想と特徴 [編集]
『穀梁伝』の思想的内容は、『公羊伝』と同じく尊王説・内魯説などに特徴がある。それらの主張は『公羊伝』より整理されたものとして提出されており、特に尊王説は強力に主張されている。このような整理された学説は、『穀梁伝』が『公羊伝』の成立を前提として、それに対抗する為に生れたからであるとも言われている。他にも『穀梁伝』には法家的思想の混入を指摘する学説も有力であるが、これには反論もある。

その他の特徴として、日月の例(日月時例、時月日例)を挙げることができる。日月の例とは、経文に日や月や時(四時のことで、春夏秋冬のこと)を書くか書かないかによって、聖人の褒貶や経文の意味に変化が現れるというものである。早くは『公羊伝』に存在し、『左氏伝』にも一例のみ日月の例が存在するが、『穀梁伝』に至っては最も甚だしく、日月の例を経解の武器としている。そのため早くは北宋の劉敞も云うように、日月の例の矛盾点が『穀梁伝』の専門家以外からは指摘されていた。この特徴は清朝の穀梁伝研究にも継承され、日月の例を中心として学説が纏められる場合が多い。 なお春秋三伝の盛衰として、『公羊伝』が漢代に、『左氏伝』が南北朝より唐代に盛んになったのに対し、『穀梁伝』は宋代の春秋学に影響を与えたと言われる場合がある。しかしこれは三伝の中で宋代に最も影響を与えたものは、相対的に『穀梁伝』が大きかったという意味であり、『穀梁伝』そのものが尊敬を集めたわけではない。

穀梁伝の盛衰 [編集]
『穀梁伝』は歴代王朝に最も振るわなかった伝とされている。理由は種々挙げられる。一つには法家思想の影響が考えられ、その為に儒学者から忌避されたというものがある。しかし『穀梁伝』に法家思想が存在するという学説にも異論があり、また歴代王朝に於いて『穀梁伝』が法家であると見做されたわけではない。もう一つの理由としては、『穀梁伝』には『左氏伝』ほどの文藻や史述が存在せず、また類似の形態を持つ『公羊伝』ほどの強力な思想的発言がないことが挙げられている。『穀梁伝』は儒学の正統思想としては最も穏当な解釈とみなされ、思想的特徴が見つけにくいことが盛行しなかった原因ではないかというものである。

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